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ミル(コーヒ豆の精製工程)について

コーヒーについて

収穫された赤いチェリーはどうやってコーヒー豆になっていくの?

赤いコーヒーチェリーを朝から夕方まで手摘みした後、その日の夕方から「ミル」の仕事が待っています。
ミル(Mill)とは、いわゆる「精製」のことです。
コーヒーチェリーが収穫されてからこの工程を経ることで、ようやく私達が知るコーヒー豆の形になるのです。

コーヒーのミルの工程には2段階あります。ウェットミルとドライミルです。

1. ウェットミル

ウェットミルの工程は、さらに2段階に分類されます。

(1) コーヒーチェリーの皮を剥く
コーヒーチェリーの皮を剥いた様子

赤いチェリーを洗い、その皮を剥いていきます。機械で行います。
チェリーの皮は繊維質が固く、中のコーヒー豆の周りにはサクランボの種の周りのようにヌルヌルとした甘さ成分(粘膜質)が付着しています。

(2) コーヒー豆の洗浄
コーヒ豆の洗浄

皮を剥かれたコーヒー豆をさらに洗浄していきます。水圧の強いドラム型の洗浄機を使います。
(この段階でセミウォッシュド製法※に仕上げるためには、洗い方に独自のコツがあります。)

※セミウォッシュド製法とは

コーヒーチェリーから種の部分であるコーヒー豆を取り出す際に、あえて周りの粘膜質(果肉)の部分が残るようにする洗浄方法のこと。
すべてを洗い流してしまうウォッシュド製法と比べて手間暇はかかりますが、粘膜質には自然の甘みや香りが詰まっているので、それをあえて残して精製することでハワイカウのコーヒーはより美味しく仕上がります。

2. ドライミル

十分に洗浄されたコーヒー豆を乾燥させるために、豆を敷き詰めます。
ジョンの農園ではサンドライ製法(ハワイの太陽を浴びせて天干しする自然を生かした方法)を採用していて、この工程の全てが手作業です。
天干しは毎日豆の向きなどを変えながら、晴天が続けば4〜5日で乾燥できます。
単に機械で水分を飛ばして乾燥させるよりも、太陽の恩恵に任せることで、UV殺菌効果や自然の旨味を引き出すことができるのです。

朝から夕方まではコーヒーチェリーを摘む作業、夕方から始まるウェットミル、明日の太陽を待つドライミルまでの全作業は、夜8時ごろにやっと終わります。
収穫期の約8か月間、ジョンに日曜日はありません。

ウェットミルが終わり、ドライミルに移行する場面
▲ウェットミルが終わり、ドライミルに移行する場面。
コーヒー豆のドライミルの作業を終えたジョン

ハワイの夏は夜7時半くらいまで明るいですが、それでも終わるのが8時を過ぎるので、ジョンがその日の作業をやっと終える頃には真っ暗になります。

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